
島津製作所は8月31日、米国Q Magnetics社製のベンチトップ核磁気共鳴装置(NMR)「QM-125」を日本と米国で販売を開始した。同装置は、ベンチトップNMRで最高クラスの分解能(共鳴周波数125MHz、磁場強度3Tesla)を備えている。NMRは化合物の構造を解析する分析装置で、大学や研究機関、製薬企業、食品メーカーの研究開発・品質管理などで使用されている。
同装置は、冷媒不要な永久磁石を採用しており、小型でありながらベンチトップNMRとしてクラス最高峰の高分解能を実現し、研究開発や品質管理の現場で効率的な構造確認が可能となっている。
特長としては、クラス最高峰の分解能で構造確認ができることが挙げられる。同装置は、独自の永久磁石の技術によりクラス最高峰の125MHz(3Tesla)を実現している。化合物に含まれる水素原子核(プロトン)の分析に対応しており、高い分解能を誇り、食品や化学分野の主要成分の迅速な構造解析が可能となっている。
また、シンプルな操作性とメンテナンスフリーなことが挙げられる。分析操作は、シリンジで装置のフローラインにサンプルを注入するのみで、オプション機能で自動注入もできる。5μLという少量のサンプルで測定でき、分析後は適切な溶媒でサンプルを回収することができる。永久磁石で磁場を発生させており、液体ヘリウムや液体窒素といった冷媒は使用しないため、定期メンテナンスが不要となっている。
さらに、省スペースで効率的なラボの運営が実現できる。大掛かりで特別な環境を必要とする超伝導NMRと違い、同装置は一般的な実験台などに置けるため設置場所を問わない。堅牢ながら、小フットプリント(37×34cm)、軽量(28kg)に設計されている。据付が容易で、短時間での装置の立ち上げが可能であり、ユーザー自身で設置できる。また、外装デザインは同社の総合デザインセンターが監修しており、同社の分析装置と調和するデザインを採用している。
学術研究機関や、医薬品と食品分野では、化合物の構造確認や反応モニタリングなどの重要性が高まっている。一方、従来の超伝導NMRは、強力な磁場を発生させる超伝導コイルを冷却するために液体ヘリウムや液体窒素が必要となる。これらの冷媒は近年価格が高騰し、導入や運用の負担が大きくなっている。そのため、簡易に設置でき、運用負担を抑えられるベンチトップNMRの需要が高まっている。
日本国内の希望販売価格は、1250万円~(税込)
なお、Q Magnetics社は世界初の小型高分解能ベンチトップFT-NMRの開発者が創業した、40年来の経験を受け継ぐ企業となっている。
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