アルケアはこのほど、6月にオストメイトとその家族を対象に行ったイベント「ココロとカラダがあたたまる体験と交流の3日間」後に行った参加者へのアンケートの結果を報告した。その結果、入浴体験は参加者の約9割が、開発者と語ろう会は全ての参加者、工場見学は約8割が「大変満足」「満足」とするなど、オストメイトに寄り添ったイベントとなっていることが分かった。
温泉や銭湯での入浴について詳しくみると、参加者の約7割がストーマ造設前に温泉や銭湯での入浴を「よく行っていた」としたが、造設後は約7割が「あまり行っていない」「全く行っていない」と回答し、その多くが「周囲の目が気になる」との理由が上がっていた。
今回のイベントを通して、今後の温泉や銭湯利用について約7割が「行こうと思う」「少し思う」とし、オストメイトが一歩踏み出すきっかけとして一定の効果がみられました。ただ、約3割は「あまり思わない」とするなど、一度の体験だけでは解消されないハードルの存在も浮き彫りとなった。
オストメイトが抱くハードルについて、周囲に理解してほしいことは、「見ないふりをしてほしい(60代女性)」「ストーマの人も入浴できるとの看板があればいい(40代女性)」「湯浴み着で入ってもいい文化が出来たら嬉しい(50代女性)」などの声があった。
本当は温泉や銭湯に行きたいけれど、周囲の視線などの心理的な「見えない壁」や施設の設備面の不安から、避けてしまっている現状が改めてうかがえた。
オストメイトは現在、国内に約20万人いるとされる。身体内部の機能に障害がある内部障害に該当し、排泄管理のために入浴や就寝時などを含めて常に腹部にストーマ装具を装着する必要がある。ストーマは腹部に位置するため、外見上はオストメイトであることが分からないことや、排泄というデリケートなことであるため周りに伝えない者もおり、社会的認知や周囲の理解が十分に進んでいないのが現状となっている。
このような社会課題に対し、厚生労働省では「オストメイトの公衆浴場への入浴にご理解ください」としてウェブサイトで案内を出している。また、2024年4月1日には、「障害者差別解消法」が改正施行され、公衆浴場や宿泊施設においてオストメイトへの合理的配慮が求められるようになった。
ストーマ装具は、適切に装着すれば排泄物が漏れることはなく、衛生上の問題はないため入浴が可能だが、「周囲の目が気になる」などといった「見えない壁」を感じ、公衆浴場などでの入浴を控えている者も多くいる。
同社は今後も、国産唯一の装具メーカーとして、オストメイトに寄り添いながら、社会的認知向上と理解促進を図る取り組みを進め、誰もが自分らしく生活できる社会の実現を目指していく。
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