学校法人医学アカデミーグループ薬学ゼミナール
薬剤師国家試験では、例年20題前後の計算問題が出題されます。計算問題は、国試受験生が苦手意識を持ちやすく、薬学ゼミナールが実施している薬学生向けWebセミナー(薬ゼミ勉強会)に参加した第111回国試受験者162人に聞いたアンケート調査でも、受験生のおよそ4人に1人が計算問題の対策を十分にしなかったことを後悔していました。
直近3年間の計算問題出題数と薬ゼミの自己採点「薬ゼミレコード」のデータによる平均正答率を表1に、その内訳を図1に示します。図1に示す通り、計算問題には、正答率60%以上の比較的得点しやすい問題もあります。112回国試に向けて学修を始める方は、まずは既出問題のうち正答率60%以上の問題から解けるように学修していきましょう。

表1:直近3年間の計算問題出題数と平均正答率

図1:111回薬剤師国家試験【計算問題の分析】
例年、計算問題の出題頻度が高い物理と薬剤について薬学ゼミナールの科目責任者が111回国試の出題例とともに、傾向と勉強方法のポイントを教えます!(各問題の解答番号は最後にまとめて記載します)
【物理】 計算問題出題例
111回国試 問4(参考正答率64%)
111回国試 問196(参考正答率38%)
【物理】 傾向と解き方のポイント
物理で出題される計算問題の正答率は40%以下の問題も多く、苦手意識をもっている学生もいると思います。しかしながら、問われている内容や知識は、既出問題から習得できるものも多くあります。そのため、国試に合格する学生は、物理の計算問題も理解して進めている傾向にあります。
以下に、留意してほしい点を箇条書きにしていますので、計算問題攻略の参考にしてください。これらの点を意識しながら繰り返し演習を行い、最終的には自力で解答解説を再現できるレベルを目指して学修を進めていきましょう。応援しています!
- 青問・領域別・回数別問題集などを使用して既出問題演習から進めましょう。
解答解説を見る際に、「問われていることや問題文に与えられている情報に対して、なぜこの公式を用いたのか?」を考えながら学修を進めると、新しい問題にも取り組む力がつきます。 - 既出問題を解き、使用されている公式については青本(参考書)を開いて、意味の確認や暗記をしましょう(物理の青本・青問カバーには公式集も記載してありますよ!)
- 頻出範囲は「反応速度」「酸と塩基」「各種化学平衡」「分光分析法」
上記の分野を中心に学修を進め、9月までには多くの範囲の問題を“見たことがある”という状態にすることが理想です。 - 計算が苦手な方は、正答率が比較的高め(目安は正答率50%以上)の問題から取り組みましょう。
計算問題は111回問4のように、必ず得点しなければならない(対策をしていれば解ける)必須問題での出題もあります。
【薬剤】計算問題出題例
111回国試 問174(参考正答率52%)
【薬剤】傾向と解き方のポイント
薬剤における計算問題は薬物動態学の薬物速度論が中心です。関連する薬物動態パラメータ(全身クリアランス、分布容積、消失半減期、生物学的利用能、尿中未変化体排泄率など)の定義と算出するための公式を説明できるようになった後、既出問題を反復して計算問題の演習を行いましょう。
薬物血中濃度モニタリング(TDM)につながるため、定速静脈内投与や繰り返し経口投与の投与計画が頻出のテーマであり、投与計画に関わる出題では血中濃度推移のグラフを自身で描けることが大切になります。
111回問174の解答の手順を示します。まずは下記のように表を読み解きましょう。
このように、薬物動態学の計算問題は、公式やグラフを利用して解答する出題が中心です。必須問題では、5)や7)の公式を直接用いるのみという、高正答率となる問題も出題されます。テキストで公式を確認した後、公式を組み合わせて解答できるように反復して問題演習を行いましょう。
薬学ゼミナールの薬学生のための情報サイト「Capsule」(https://capsule.yakuzemi.ac.jp/past_exam)にて、国試の問題解説を無料で視聴できます。国試の学修に役立ててください。
解答番号:【問4】2、【問196】3、【問174】5





















