PMDA電子報告に対応‐クラウド化で常に最新環境

綿貫氏
キヤノンITソリューションズ(キヤノンITS)は、企業間の汎用電子データ交換(EDI)クラウドサービス「EDI-Master Cloud」に、医薬品・医療機器業界向けの安全性情報・不具合報告電子伝送サービスを開発し、関係企業への提案活動を強めている。これは医薬品医療機器総合機構(PMDA)への電子送達を支えるシステム。クラウドの維持・管理、システムのバージョンアップやバリデーション、サーバー更改をほぼキヤノンITS側が担うため、製薬・医療機器企業側の関係コストを抑え、セキュリティを確保しながら、滞りのない業務遂行と機能の高度化ができることを訴求していく。
同社はこれまでオンプレミス製品「EDI-Master B2B for Medical」を通じて、PMDA報告の通信規格であるAS2、報告様式のE2Bの対応など安全性情報の当局報告の電子送達を提供してきた。今回、その運用・技術ノウハウをクラウドサービスに応用し、社内システムの維持・管理を外部化する動きに応えることにした。

冨田氏
「EDI-Master Cloud」は企業一般の受発注業務や金融機関との入出金などの電子データのやり取りに広く使用されてきた実績がある。そこに今回、製薬・医療機器企業向けの「当局報告オプション」を追加した格好で、6月1日にリリースされた。
特徴は▽AS2規格によるPMDAとの接続テスト実施済み▽送受信双方の代表者証明とSSLサーバー証明の更新を含む管理機能サービス▽GxPバリデーション管理サービス――。
従来のオンプレミス環境では、システム導入やサーバー更改のたびに、バリデーション計画書や手順書、報告書の作成・承認など煩雑な作業が発生していた。クラウド版では、キヤノンITSがシステムオーナーとしてバリデーションや変更管理を担うため、利用企業側は大幅な工数削減が可能となる。サービスにはバージョンアップは月1回、証明書更新は年4回を上限に対応することが含まれる。
有償のオプションとしては、個別ドキュメントの対応や、業務運用支援、監査・査察対応サービス(現地・書面いずれも対応)も用意する。
セキュリティ面では、ISO/IEC27017準拠の国際クラウドセキュリティ認証を取得しており、高水準なセキュリティ管理体制を構築している。
EDIソリューション営業本部事業企画第一課の綿貫聡課長は、「単にオンプレミス製品をクラウド化したものではなく、クラウドネイティブなアーキテクチャを前提に設計しており、継続的な機能強化や法制度改正への迅速な対応を実現している点が当社の特徴だ」と説明する。さらに、「毎月のバージョンアップを通じて、お客様は常に最新の環境を利用できる」と強調した。
同営業本部東日本営業第一課の冨田幸佑チーフは、今後のサーバー更改時の需要を見据え、製薬・医療機器業界におけるEDI基盤の活動領域拡大に期待を寄せる。「将来的には当局報告だけでなく、全社的なEDIシステム統合基盤としてご活用いただけるよう、お客様のニーズに応じた提案を進めていきたい」と展望を語る。「EDI-Master Cloud」は、多様なデータフォーマットや業界標準に対応しているほか、医薬品業界のJD-NETや、医療機器業界のMD-NETなどのデータ交換基盤とも連携可能だという。
キヤノンITソリューションズ(EDI-Master Cloud)
https://www.canon-its.co.jp/corporate/newsrelease/2026/pr-0602



























