大日本住友製薬と愛媛大学は、次世代型のマラリアワクチンの開発につながる新たな抗原を発見した。先行して開発が進むワクチンと比べて、高い有効性を発揮すると見込み、共同開発を進める。感染症のワクチンなどの研究開発を支援する官民基金の「グローバルヘルス技術振興基金」(GHITファンド)から約9300万円の助成金を獲得した。
マラリアワクチンの開発は、病原体のマラリア原虫が持つ「抗原多型」の克服や回避がカギを握る。マラリア原虫の遺伝子多型によって、抗原にも多型が生じるため、ワクチンで特定遺伝子の抗原に対する免疫を獲得できても、多型の抗原を持つ原虫には対応できない。最も開発が進む第1世代のワクチン「モスキリックス」は抗原多型を克服しておらず、有効性は約30%にとどまる。
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