
前川重信社長
日本新薬の前川重信社長は13日の決算説明会で、核酸医薬品を新型コロナウイルス感染症治療薬として開発する研究に着手したことを明らかにした。独自の特許技術で合成した長鎖RNAを使用することで、ウイルスの複数標的に作用する治療薬の開発を目指す。複数を標的にすることで効果は強く、ウイルス遺伝子の変異にも対応できるなど、他社と差別化を図れる可能性がある。前川氏は「今年度内に候補化合物を見出したい」と強調した。
核酸医薬品は、新型コロナウイルスのRNAを標的にし、機能発現を抑えることで感染症治療に役立つ可能性がある。世界で数社が同じアプローチで開発に取り組んでいるが、いずれも短鎖の核酸を使用するため、作用標的は一つしか設定できないと見られる。
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