日本薬剤師会の山本信夫会長は11日、都内で開催された臨時総会の会長演述で薬局や薬剤師に対する規制改革に言及。「患者の利便性向上と対人業務の充実等を謳い文句に、調剤業務の一部外部委託を可能とするよう求めたり、訪問看護ステーションに配置可能な医薬品の対象範囲を拡大するなど、今や規制改革とは程遠い内容となっており、社会秩序の破壊行為と見まがうほどだ」と強く批判した。その上で「医薬品提供義務を担う薬剤師としての責務が揺るがぬよう、会員をはじめ日本中の薬剤師の総力を結集し、理不尽な要求に対抗していかなくてはならない」と表明した。
社会実装された電子処方箋と4月から義務化されるオンライン資格確認等システムに対しては「単なるデジタル化やデジタライゼーションにとどまらない真の意味での医療DXに向け、大きな一歩が踏み出された」と期待感を示す一方、「本来の目的を見失わないよう電子処方箋を推進していくためには十分なシステム環境の構築や意識の醸成をしていく必要がある」と述べ、電子署名や薬剤師の資格確認に用いる薬剤師資格証(HPKIカード)の発行を急ぐ考えを示した。
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