塩野義製薬の手代木功会長兼社長は10日、大阪市内で開いた決算説明会で、2023年度の売上高見通しについて、新型コロナウイルス感染症関連では同治療薬「ゾコーバ」を中心に国内外合わせて1050億円を見込むと発表。詳しい内訳の開示は控えたが、「国内とアジアで半分ずつ」と概要を示した。
国内では3月末からゾコーバの一般流通が始まったが、処方率はまだ低い。手代木氏は、同剤を含む経口治療薬3剤の処方率は「合わせて10%に満たない」と報告した。インフルエンザのように多くの患者に経口薬が処方される状況になっていない理由として「医療現場が一番苦しい時期に提供できず、解熱鎮痛薬等を処方して経過を見ることが進んだ。医師が処方を経験する期間を十分持てなかった」と述べ、地道なプロモーション活動で医師の理解を得たいと語った。
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