◆今春の入試で、ある名門私立薬系大学の入学者数が定員を大幅に上回っていた。大学は通常、入学辞退者を想定し多めに合格者数を設定する。今年はその見定めが上手くいかなかった。裏を返せば、入学希望者が想定以上で、人気が高まったとも言える
◆一方、学生集めに苦労する定員割れの私立薬系大学は少なくない。その大学の受験者数が少ない上、大半に合格を通知しても入学辞退が相次ぐため、定員を確保できない。ある薬系大学の今年の入学者数は一桁台と聞いて驚いた
◆約20年前から薬学部を新設する大学が増える一方、少子化で高校生の数は減少している。6年制による学費増がネックになって、薬学全体の志願者も減少傾向にある。薬系大学を取り巻く環境は厳しい
◆情報開示によってストレート合格率なども可視化され、受験生はシビアに入りたい大学を選べる。人気を集める薬系大学とそうでない薬系大学の二極化がさらに進みそうだ。この先、入学者の募集停止に踏み切らざるを得ない薬系大学も出てくるかもしれない。
二極化が進む薬系大学
2023年05月26日 (金)
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