◆医薬品リスク管理計画(RMP)の本格的な運用が始まって10年経ったが、臨床現場ではまだ十分に活用されていないようだ。今月に開かれた日本医薬品情報学会学術大会のシンポジウムでも、いかに普及させるかがテーマになった
◆医薬品医療機器総合機構(PMDA)が病院や薬局を対象に2022年に実施した調査結果から算出すると、RMPを業務に活用している病院は全体の33.3%、薬局は11.2%だった。医薬品の市販後安全確保対策は、これで機能していると言えるのだろうか
◆10年が経過しても周知や普及を討議せざるを得ないことに違和感を覚える。シンポジウムでは、RMPへの医療従事者のアクセスを促す環境を整備するアイデアが示されたが、問題の核心は他にあるのではないか
◆核心は薬剤師の意識だろう。会場からは「RMPは薬剤師国家試験にも出題されているのに、現場は何をしているのか」と厳しい声が飛んだ。安全確保を薬剤師の重要な役割と意識していれば当然、RMPの活用にも目が向くはずだ。
医薬品リスク管理計画、10年目の課題
2023年06月26日 (月)
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