日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)が主催する第23回「JAPANドラッグストアショー」が8月18~20の3日間、東京有明の東京ビッグサイトで前回に引き続きリアル開催された。会期中の来場者数は18日が2万6573人、19日が1万6964人、20日が1万5335人、3日間合計では5万8872人となり、前回よりも1万2000人以上も増加した。コロナ禍以前の賑わいが戻りつつある現状を目の当たりにした。
メインテーマには「新しい生活提案と実践、持続可能社会の実現、課題と向き合うドラッグストア―セルフメディケーションと共に歩むこれからの暮らし」を掲げ、出展社は475社1310小間と過去最大を更新した。各社が工夫を凝らしたブースの数々や、夏休み期間中の家族連れをターゲットにした各種イベントなどは多彩であり、来場者を飽きさせない内容だったと言えよう。
その中で、特に注目されたことの一つが、初めて設置された「フェムケアゾーン」だろう。同ゾーンには30社が出展(48小間)し、主催者コーナーでは大木ヘルスケアホールディングスのグループ会社「LAUGHBASE」の協力を得て、オリジナルキャラクターを前面に出し、ガチャガチャの実施やインスタ映えするパネル前での写真撮影が行われた。
特設ブースで行われた出展社によるセミナーは全て満員と盛況で、高い関心をうかがわせた。
一方で今回、フェムケアに特化したゾーンを展開した背景には、未だドラッグストアにおいてもフェムケアの需要創造ができていないという現状がある。
今回、生理・月経、妊娠・出産・不妊、更年期など五つに分けてのゾーン展開となったが、これらも含めてまだ開拓すべき市場が多いと見られている。次回のドラッグストアショーでも改めて企画される予定だが、ドラッグストアの店頭でどのような提案がなされるかなど、今後も注目したい。
コロナ禍を経てリアル開催に戻って2回目となった今回のドラッグストアショー。各方面へ波及した影響はドラッグストアショーにおいても例外ではなく、2020年は開催中止、21年にはオンラインのみでの開催に追い込まれた。こうした状況を経て現在がある。約3年半ぶりにリアル開催された22年の前回からは、東京での開催、夏休み期間の開催などの変更点もあった。
現在、JACDS執行部の間ではドラッグストアショーに関して、「週末開催(金、土、日)や3日間の会期にこだわる必要はないのではないか」といった意見も出ているが、今後変更があったとしても、ドラッグストアショーに対する高い関心は変わらないだろう。高い関心や大きな期待に応えるドラッグストアショーであり続けてほしい。