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◆中央社会保険医療協議会の分科会がまとめた2024年度診療報酬改定に向けた病院薬剤師業務の検討結果では、薬剤師不足が大きな支障となっている実態が浮上した。定着した感のある病棟薬剤業務実施加算1の届出医療機関でさえ6割程度にとどまり、急性期病院以外では届出割合が低かった
◆これまでも回復期病棟などへの拡大が模索されてきたが、現状手一杯のために病棟業務を実施できない厳しい職場環境がうかがえる。一言で言えば「やりたくてもやれない」状況だ
◆一方で、病院薬剤師業務は医師の負担軽減や医療の質向上に貢献していると高く評価され、外来での取り組みを求める文言も盛り込まれただけにもどかしさが募る結果である
◆近年、各方面から薬剤師の確保を訴える声がここまで大きかったことはなかったと感じる。それだけ薬剤師不足が深刻な裏返しでもある。診療報酬での手当にも追い風が吹く中、何とかこのチャンスを生かして薬剤師の安定的な確保を実現し、他の医療者や患者からの高まる期待に応えたい。