北里大学薬学部の成川衛教授は10日の中央社会保険医療協議会薬価専門部会で、2024年度薬価制度改革に向け、日本で世界から先んじて承認、または欧米の世界初申請から申請時期が6カ月以内となる革新的新薬の「迅速導入加算」を創設するよう提案した。薬価収載後の外国平均価格調整の価格引き上げにも使えるようにする。バイオ医薬品などの新規モダリティ製品に関して有用性系加算率の算出ポイントを見直すと共に、市場性加算や小児加算などについて加算率の幅の中で大きな率を適用することなども提言した。
成川氏が研究代表者を務める厚生労働行政推進調査事業費補助金「適切な医薬品開発環境・安定供給及び流通環境の維持・向上に関する研究」の中間報告を行ったもの。ドラッグラグ・ロス解消に向け、薬事・薬価の両面から検討すべき方向として、▽国際共同治験への参加の促進▽日本法人を有さない海外企業(特に中小規模)の考慮▽臨床試験環境の整備▽製薬産業における創薬力の強化――を挙げた。
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