京都大学病院は、ファインデックスと共同で開発した電子トレーシングレポート(服薬情報提供書:TR)サービス「AAdE-Report」の本格運用を近く開始する。クラウドに設置したTR管理システムを介して薬局薬剤師からのTRを電子的に受け取る仕組みで、紙のTRをFAXで送受信する方法に比べて誤送信による個人情報漏洩や転記間違いを防止できる。昨年3月から近隣6薬局と始めた試行で、院内の業務効率化につながることを実証した。今年早期に京都府薬剤師会の会報などを通じて、広域の薬局に参画を呼びかける計画だ。

AAdE-Reportの仕組み(京都大学病院提供)
同サービスでは、TRを送信したい薬局薬剤師がインターネットにつながったパソコン等の端末で2段階認証によりログインし、28種類のTRフォーマットから使用するものを選び、副作用の発現状況など報告したい内容を入力する。自由に記載できる欄もある。これまで紙のTRで運用してきたフォーマットを電子化した。TRは処方箋情報に紐付いており、患者名など基本的な情報は自動的に入力される。
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