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【2024年年頭所感】生活者を中心としたセルフメディケーションの環境整備‐OTC薬協会長

2024年01月12日 (金)

日本OTC医薬品協会会長 杉本雅史

杉本雅史氏

 2020年より猛威を振るったコロナ禍も昨年5月には5類感染症への引き下げが行われ、訪日外国人増によるインバウンド需要も急速に回復しつつあります。また、国内の医療用医薬品供給不足の問題からOTC医薬品のかぜ薬や鎮咳去痰薬の需要の高まりなど、OTC医薬品を取り巻く環境にも様々な変化が起きています。特にコロナ禍にあってOTC化されたコロナ抗原検査、インフルとのコンボキットなどが活用され、生活者自身の健康に関心を持ち、対応していくセルフケア・セルフメディケーションへの意識が高まってきていると感じています。

 当協会におきましても、OTC医薬品の産業活性のみならず、セルフケア・セルフメディケーションの普及啓発へと活動の軸足をシフトし、会員会社が大同団結していくことが重要であると考え、昨年8月に協会ポリシーを公表しました。

 ポリシーでは、わが国における未婚化、晩婚化に伴う少子化に加え、急速な高齢化により人口構造が大きく変化していく中において、必要な医療を必要な時に受けることができる医療提供体制と国民皆保険制度を、将来にわたり持続可能なものとするために、生活者の健康寿命の延伸を図りつつ、限りある医療資源を効率的・効果的に活用する必要があるという極めて重大な社会課題に対し、自分の健康は自分のために自分で守るというセルフケアや、軽微な身体的不調は自分自身で治すセルフメディケーション実践の普及促進に取り組んでいくこととしています。

 23年の協会活動では、当協会の事業活動全般に対して、特にセルフケア・セルフメディケーション推進策への必要な提言やOTC医薬品に関連する政策などについて、外部有識者の意見を聞く場として、アドバイザリーボードを設置し、幅広く意見をうかがってきました。その議論を通じて、OTC医薬品に関する正しい情報を提供するために、ヘルスケアマネジメントのオープンプラットフォーム構想の実現に向けた取り組みや慢性疾患の治療を目的とした、新たなOTC医薬品の活用の方策の検討などを開始しています。

 本年はこれらの活動をさらに前進させ、生活者の皆様を中心に『いま何が重要か』『10年後を見越して何をすべきか』を考え、基盤となる生活者のヘルスリテラシーの向上への貢献をはじめ、セルフケア・セルフメディケーションを取り巻く環境整備を進めます。引き続き関係団体やステークホルダーの皆様との対話を大切にしつつ、協会活動を推進していきます。



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