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【薬剤師の生涯学習】薬学ゼミナール生涯学習センター

2024年07月17日 (水)

第2期短期集中ゼミ開講へ

木暮氏

木暮氏

 薬学ゼミナール生涯学習センターは、筑波大学医学医療系地域医療教育学の前野哲博教授との共同設計で薬剤師向け短期集中ゼミ「Ph2030プログラム」の第2期をスタートする。今年度はポリファーマシーなどを新たにプログラムに加え、受講条件として35歳以下としていた年齢制限を撤廃し、募集人員は昨年度からほぼ倍増の20人に広げて実施する計画だ。昨年度受講した薬剤師は学んだ知識を生かして地域医療で活躍している。木暮喜久子センター長は、「病院内では医師から薬剤師へのタスクシフト/シェアはできつつあるが、地域医療においても広げるお手伝いがしたい」と意欲を示している。

 少人数制の短期集中型ゼミ「Ph2030プログラム」は筑波大学前野教授と薬ゼミの医師・薬剤師が完全監修したプログラム。4月から医師の働き方改革がスタートしたのを受け、薬剤師にも可能なタスクシフトの実践を目指し、医師との共通言語や思考を学習することで薬剤師の視野を広げるのが狙いで今年も開講する。

 少数制の質の高い学習コミュニティで臨床推論や検査所見の解析など全て学べるのが特徴だ。今年度は募集人数を20人に拡大するほか、受講条件も昨年度は35歳以下と年齢制限を敷いていたが、誰でも受講が可能とした。

 プログラムは8月からスタートし、計10回を予定。昨年度実施した「臨床推論」「フィジカルアセスメント」「検査所見の見方・考え方」「臨床倫理学」などに加え、地域医療でも対策が必要とされているポリファーマシーを実践するためのスキルも身につけられる講座も新たに取り入れた。医療の専門知識だけではなくコミュニケーションや問題解決のための思考などを学べるプログラムだ。

 12月に開催される10回目の講座では、学んだ内容をプレゼンテーションで発表してもらい、地域で活躍できる薬剤師としての目標を明確にすると共に、他メンバーの発表を聴講し、各地域での薬剤師が活躍できるポイントを共有する。

 12月から来年3月までの3カ月間は自主学習期間を設け、受講者が各地域で学んだ内容を実践する。3月末に地域貢献した内容を最終発表してもらう予定だ。昨年度好評だった1泊2日の筑波合宿研修も継続し、講師やメンバー間のつながりを深める。

 プログラムの募集人員を拡大した背景には、昨年度に実施したトライアルの成功が大きい。第1期生として参加した薬局薬剤師8人とドラッグストア薬剤師1人の計9人は今年3月に前野氏から修了証書が手渡された。

 受講者からの声を見てみると、「学んだことを意識することで行動が変わった」「医師の処方意図だけではなく、症例検討を通じてこれまで見えていなかった視点が見えるようになった」「タスクシフトについてできることをこれからも探して実践していこうと思った」など好評だった。

 研修を受ける機会があまりない地方で働く薬剤師にとっては領域を広げる好機となる。皮膚科診療所の門前薬局で働く鳥取県の薬剤師は、「偏った科の処方箋を受けている日常だったが、他科に付随する勉強をする機会ができて本当に充実した1年になった」と語った。

 若手薬剤師からも「薬剤師免許の取りたてで何をしていいか分からなかったが、意欲の高いうちにさらに勉強したかった。参加して良かった」とモチベーションを高めるきっかけにもつながったようだ。

 受講料は定価17万6000円から割引価格として9万9000円(税込み)で提供する。10月13日から1泊2日で行われる筑波合宿の宿泊費用も含まれているため割安となる。プログラム全日程に参加できる薬剤師が受講対象で、卒業後には薬ゼミオリジナルE-ラーニングが1年間無料で利用できるなど特典も受けられる。

薬学ゼミナール生涯学習センター
http://www.yakuzemi-shougai.jp/



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