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【第57回日薬学術大会】分科会の見どころ・聞きどころ チームで関わるACP、チームで支えるスピリチュアルケア

2024年09月17日 (火)

第57回日本薬剤師会学術大会

座長
日本薬剤師会副会長
荻野構一
埼玉県薬剤師会地域医療推進委員会 副委員長
中根直子

 本分科会ではACP(Advance Care Planning)についての支援の方法等を学ぶ機会を提供する。

 将来の人口動態予測から在宅医療の需要がますます増大していき、薬剤師もこれまで以上に退院支援、日常の療養支援、急変時の対応、看取りの各ステージでその役割を担うこととなるが、特に看取り期における緩和医療等への参画では、多職種と連携してACPに関わることが予想される。薬剤師の中ではなかなかACPの理解が浸透していない状況で、さらなる理解を深めていく必要がある。

 はじめに、「アドバンスケアプランニングの実際」と題してのご講演を東京大学大学院人文社会系研究科生成額・応用倫理デンター会田薫子先生からいただき、ACPの臨床実践の実現を一層可能とし、適切なACPの取り組みのための方法等についてご解説をいただく。

 次に、「人生会議において薬剤師ができること」と題してのご講演を社会福祉法人愛光園老人保健施設相生の西川満則先生からいただき、薬剤師として関われるACPやチームとして関わるACPについて薬剤師であり医師でもあるご経験からご解説いただく。

 後半では医療法人社団澄乃会向日葵クリニック中村明澄先生から「多職種連携で繋ぐACPに基づくケアの実際」と題してのご講演をいただき、全ての専門職が本人の価値観や治療やケアに反映させるという視点の大切さ、その価値観をチームで共有し反映させていくことの大切さについてご解説いただく。

 最後に、BFCふれあい薬局飯能店の池田里江子先生から「地域とともにACPを考える」と題してご講演いただき、薬局薬剤師のお立場でご地元ので立ち上げられた「多職種連携座談会ワールドカフェ」を通して多職種で自由に話し合う場を作ったご経験をもとに、様々な職種のどんな方でも一緒に支えあう中でACPを考えるきっかけを作ってこられたご経験から解説をいただく。

 ACPの取り組みについては薬剤師は遅れていると言われている中で、極めてナイーブなことを含むACPについて、その患者さんに関わる全ての職種と薬剤師が一緒になって参加することは大変有意義なことであり、積極的な取り組みが求められていることを理解いただき、進めていただく良い機会になる分科会になれば幸いである。

 (荻野構一



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