三重県薬剤師会は1日、会営薬局2軒について三重県中心に約100薬局を展開するメディカル一光に譲渡した。その一つである会営津調剤薬局は、三重大学病院前で約46年間営業してきたが、来年4月に同院に敷地内薬局が新設される影響で経営難が見込まれるとして「会営」の看板を下ろした。医薬分業元年から50年が経過した今、全国で院外処方箋発行の牽引役となってきた会営薬局の存在意義は低下している。薬局の経営環境も厳しく、この先各地で薬剤師会が会営薬局を手放す動きが増えるかもしれない。
三重県薬は1970年代後半に、津市の三重大学病院前と国立津病院(現国立病院機構三重中央医療センター)前に2軒の会営薬局を設置。医薬分業の黎明期に、公的病院の院外処方箋発行を促すためには受け皿が必要として、薬局経営に乗り出した。その後、各病院の前には薬局が林立し、院外処方箋も面に広がった。会営薬局は当初の目的を達成し、地域の薬局の拠点として別の役割を果たすようになった。
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