島津製作所は26日、ペプチド医薬品や核酸医薬品の原薬の医薬品開発製造受託機関(CDMO)であるペプチスターへの出資契約を、同社と締結したと発表した。島津は出資を通じ、核酸医薬品の開発・製造工程に関する知見を獲得し、工程全体を支援するソリューションの提供と医薬品開発の迅速化への貢献を目指していく。
ペプチスターは、ペプチド、オリゴ核酸およびそれらのコンジュゲート体といった原薬製造に特化したCDMO。ペプチドの合成による創薬を手がける東京大学発バイオベンチャーのペプチドリームなどの出資を受けており、GMP準拠した国内最大の原薬製造設備を有している。ペプチドやオリゴ核酸の合成・精製に関する高い技術を持ち、近年は市場成長率の高さから核酸医薬品に注力している。
島津は2021年から、核酸医薬品の原薬製造の分析・評価手法をペプチスターと共同研究し、その研究成果を、高速液体クロマトグラフ四重極飛行時間型(Q-TOF型)質量分析計用オリゴ核酸配列解析ソフトウェア「LabSolutions Insight Biologics」として23年6月に発売している。ペプチスター提供の核酸医薬品を模したサンプルを開発に使用したことで、高い解析精度を実現している。
両社はこの出資を通じ、核酸医薬品の製造に最適化した機器・ソフトウェアの共同開発を加速させていく。