塩野義製薬は7日、日本たばこ産業(JT)の医薬事業とJT傘下の鳥居薬品を買収すると発表した。互いに強みのある低分子創薬を加速させてパイプラインを拡充することに加え、重点の感染症領域にJT・鳥居の重点である免疫・炎症、中枢神経、循環器・腎臓、アレルギー、皮膚の各領域とその販路を加えることで、国内事業の安定的な成長基盤を構築する。さらに欧米の開発・販売拠点を生かし、海外展開の強化も図る。

左からJTの嶋吉副社長、塩野義製薬の手代木会長兼社長CEO、鳥居薬品の近藤社長
塩野義は8日に株式公開買い付けを開始し、6月18日まで実施する。9月までに鳥居を完全子会社化し、12月までにJTの医薬事業などを吸収する。買収総額は約1600億円。
まずは、JTと鳥居の売上高約1000億円が塩野義の売上高4600億円(24年度予想)に上乗せされ、約5600億円規模がスタートラインとなる。関係人員含めて全て承継し、中期的な成長見通し、コストシナジー、組織体制は今後検討する。
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