コニカミノルタは18日、同社の物体検出に関するAI技術の論文が、画像処理分野の国際会議「ICIP2025」に採択されと発表した。
「ICIP(IEEE International Conference on Image Processing)」は、1994年に初めて開催された画像処理とコンピュータビジョンを専門とする世界最大級の国際学術会議で、その長い歴史から国際的に権威のある学会の一つ。今年は、9月14~17日に米国アラスカで開催が予定されている。
ICIP2025では、世界中から投稿された研究論文のうち40%が採択されており、今回の採択は、コニカミノルタの物体検出に関連するAI技術が、価値ある研究として高く評価されたもの。
論文のタイトルは、「Frozen Network Few-Shot Object Detection」[著者:長野紘士朗氏(コニカミノルタ、慶應義塾大学)、佐藤文彬氏(コニカミノルタ)、八馬遼氏(NVIDIA)、筒川和樹氏(コニカミノルタ)、関井大気(サイバーエージェント)]
論文の主な内容は次の通り。
[工場や医療現場など特殊な環境での物体検出において、少ないデータで各現場における特有の物体を検出する「Few-Shot物体検出」が注目されている。
同論文では、大規模な画像・テキストで事前学習した物体検出モデルを活用し、AIモデルの構造なども一切変更せずに、新たな物体の外観特徴を用いて検出性能を拡張するフレームワークを開発した。
このフレームワークにより、現場にすでに導入済みのAIモデルを再学習・再検証する手間がかからず、計算負荷とシステム保守コストを大幅に削減できることが期待される。同論文の実験では、公開データセットで従来手法を上回る精度を達成し、フレームワークの有効性を確認した]
なお、同論文に関する内容は、29日から4日間、京都市で開かれる「第28回画像の認識・理解シンポジウム(MIRU2025)」でも発表を予定している。
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