オリンパスは1日、最新イメージングを搭載した上部消化管ビデオスコープ「GIF-EZ1500-C」が、中国国家薬品監督管理局(NMPA)から医療機器登録証を取得したと発表した。同社が中国現地生産製品で、NMPAの認可を取得したのは同製品が初めてのこと。同製品は、2023年に中国・江蘇省蘇州市に設立されたオリンパス蘇州医療機器有限公司(OSMD)で製造予定となっている。

同社は、OSMDの設立を公表して以来、製品の製造・供給の開始に向けて準備を進めてきた。OSMDは同社の製造戦略の一環として、中国市場に向けて高品質、高信頼性の医療製品を提供する。これにより、中国での医療事業の発展への貢献を目指している。
「GIF-EZ1500-C」は、イメージング技術「EDOF」を搭載した最新のビデオスコープです。EDOF技術は、近い距離、遠い距離それぞれにピントを合わせた二つの画像を合成することで、広範囲にピントの合った内視鏡画像を生成する技術。この技術により、ピント合わせが容易となり、検査時間の短縮や検査効率の向上、高精度な画像診断への貢献が期待される。
また同製品は、同社の最新内視鏡システム「EVIS X1」に接続して使用している。「EVIS X1」のビデオシステムセンター「CV-1500」に接続することで、独自のイメージング技術「TXI(構造色彩強調機能)」「RDI(赤色光観察)」「NBI(狭帯域光観察)」にも対応し、高精度な内視鏡検査をサポートする。
なお、他主要地域向けの同製品は、20年から順次販売している。
中国市場は、同社にとって重要な戦略地域の一つとなっている。今回のNMPAによる認可の取得は、同社の製造戦略を実現する重要なステップとなる。今後、同社はOSMDを活用し、より幅広い製品ポートフォリオにおいて多様な臨床ニーズに対応した製品製造と技術革新を拡大していく。
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