H.U.グループホールディングスは16日、連結子会社であるケアレックスの発行済株式の80%を大阪市のワキタに譲渡することにかかる株式譲渡契約を締結しましたと発表した。
ケアレックスは 1999 年に設立され、主に福祉用具レンタル卸事業を展開し成長してきた。一方で競争も激化しつつあり、さらに、仕入価格、物流費、人件費等が高騰する中、業界のビジネス構造上、コスト増加分をレンタル価格に転嫁することは難しく、厳しさも増している。ケアレックスが今後も成長するためには、事業規模拡大を中心に市場変化に迅速に対応することが必要となっている。
一方、H.U.グループHDは、今年度からスタートした中期経営計画「H.U.2030」で、各事業の資本効率の向上を目指しており、また、今後5年間を「投資の刈り取りフェーズ」と位置付け、投資を極力抑えつつ前中期経営計画で実行した投資の成果を確実なものとし成長を実現することに注力している。
このような中、ケアレックスの事業を今まで以上に発展させるあらゆる成長戦略を慎重に検討した結果、同社がワキタの傘下で事業を運営していくことが最良との結論に達し、今回の契約締結となった。
ワキタは建設機械の販売・レンタルを中心に事業を展開しているが、福祉用具レンタルを含む介護市場の拡大を見据え、近年、福祉用具レンタル卸事業を営む企業を買収し、介護関連事業の強化を図っている。さらに、同社の「2028中期経営計画」では、介護関連事業を含む「商事事業」を“チャレンジ事業”と位置付け、一層事業拡大に注力する方針を掲げている。ワキタの戦略的投資の下、ケアレックスは今後一層変化する市場環境においても持続的成長を実現していく可能性があり。
H.U.グループHDは、ケアレックスの発行済株式の80.0%をワキタに譲渡する。この譲渡により、ケアレックスは同社の持分法適用会社となる。
なお、ケアレックスの有する、在宅サービス事業を営む子会社のStarQガイアの株式については、今回の譲渡の対象外となっている。従って、ケアレックスの持分であるStarQガイア発行済株式の66.6%全てを今回の譲渡の実行と同時にH.U.グループHD が譲受することで、StarQガイアは同社の直接子会社となる予定となっている。
また、今回の株式譲渡の実行日を起点として1年6カ月後から2年後の間に、H.U.グループHDはケアレックスの発行済株式の全てをワキタに譲渡する予定。
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