年間就業時間の1%を患者と過ごすエーザイの「hhc活動」から生まれたアルツハイマー型認知症(AD)治療薬「アリセプト内服ゼリー」が、来年4月を予定に販売終了となる。同製剤開発前、錠剤、細粒剤のみの剤形の中で、介護施設を訪れた研究者が、嚥下機能が低い人には錠剤はうまく服薬できないなどの現状を目の当たりにし、服用をしやすくしようと開発に至ったhhc活動を象徴する患者発イノベーションとも言える製剤だった。

2009年発売当時のゼリー製剤
同社は、医療関係者向け文書で販売を終える理由についてこう説明している。「ゼリー製剤を製造する企業にこれまで製造を委託してまいりましたが、当該企業がゼリー製剤全般の販売量減少、採算性の悪化を理由に事業徹底することになりました。これを受けて弊社として新たな製造委託先を検討してまいりましたが、委託の目途が立たず、やむなく販売を中止せざるを得なくなりました」
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