
田村まみ委員
参議院厚生労働委員会は3日、医療法等の一部改正案などをめぐって参考人質疑を行った。国民民主党の田村まみ委員が改正案の柱の一つ「医師偏在是正に向けた総合的な対策」の中の「外来医師過多区域の無床診療所への対応強化」について質問した。
田村委員は、「医師偏在是正に向けての総合対策で、外来医師過多区域の無床診療所への対応の強化ということが挙げられている。今回の法案は、新規開設の事前届出という新規開業のところに対しての制限をかけていくという提案であるが、そもそも政策目的を果たそうと思えば、既存の医療機関も含めて、偏在是正だけではなくて、地域の医療提供体制も全体をしっかりと高めていこうと思えば、既存の診療所に対しても同じようなことを行えばいいんじゃないか」との認識を示し、城守国斗参考人(日本医師会常任理事)と三原岳参考人(ニッセイ基礎研究所上席研究員)にこれに対する意見を求めた。
城守参考人は、「既存の先生方というのは、それぞれがその地域において一定の役割というか機能も果たしている。それぞれの先生がそれぞれの診療スタイル、機能をもって医療を提供しているのが現実。そこに、新たな負荷をかける、週末に医師少数区域へ勤務するとかは現実問題として難しい。それまで機能していた医療の体制がきしむのではないか。そこで、新規の開業の先生にその当たりをお願いできないかというのが趣旨だろうと思う」と述べた。
三原参考人は、「現行の医療計画で病床過剰地域における新規の病床開設というのは制限されている。このことについて社会保障法のどの本を読んでも新規参入者だけに対応を促すのは非対称的な関係であって、競争法上どうなのかという指摘がなされている。同じように今回の外来医師過多区域というのも新規参入者だけに対応を促すというのは、やはり非対称的ではないかと思う。ただ、一方で開業の自由というのが憲法で保障されていて、そこの兼ね合いの中でこの対策が行われているんだろうと私は理解している」と述べた。
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