「医療法で定められる標榜可能な診療科名について、内科、精神科等の単独で標榜できる診療科名と組み合わせて標榜できる用語の1つとして新たに『睡眠障害』を追加し、『睡眠障害内科』、『睡眠障害精神科』、あるいは『内科(睡眠障害)』、『精神科(睡眠障害)』等の標榜を可能とする」法令改正を行う方向性が、15日、東京・新橋の航空会館ビジネスフォーラムで開かれた医道審議会医道分科会診療科名標榜部会で固まった。
この日の部会は、前回昨年9月14日の部会後に事務局の厚生労働省医政局総務課が、部会委員に尋ねた睡眠障害を標榜診療科名に追加することへの意見にあった質問にも答える形で、再度、久留米大学学長・日本睡眠学会理事長の内村直尚氏が「睡眠障害」標榜の必要性などについ説明を行った。これに対して委員からの反対意見は全くなく、部会長の五十嵐隆・国立研究開発法人国立成育医療研究センター理事長は「(委員から)異存はなく、むしろ評価が大きかった」、「(委員の)疑問点が氷解した」と委員の意見をまとめた。
標榜診療科名として適当と判断されるのは、厚生労働省資料によると、(1)独立した診療分野を形成していること、(2)国民の求めの高い診療分野であること、(3)診療科名がわかりやすく国民が適切に受診できること、(4)国民の受診機会が適切に確保できるよう、診療分野に関する知識・技術が医師に普及・定着していること――のすべてを満たしている場合である(現在の診療科名標榜部会の前身にあたる医道審議会審議部会診療科名標榜専門委員会、1996年)。
そして現在の標榜可能な診療科名は、〈単独で標榜可能な診療科名〉と〈単独で標榜可能な診療科名と組み合わせて用いることができるもの〉の2つから成っている。
〈単独で標榜可能な診療科名〉は、内科、外科、精神科、アレルギー科、リウマチ科、小児科、皮膚科、泌尿器科、産婦人科(産科、婦人科)、眼科、耳鼻いんこう科、リハビリテーション科、放射線科(放射線治療科、放射線診断科)、病理診断科、臨床検査科、救急科。〈単独で標榜可能な診療科名と組み合わせて用いることができるもの〉は、(a)人体の部位や臓器の名称(頭頸部、胸部、腹部……)、(b)患者の年齢、性別等の特性(男性、女性、小児、老人)、(c)診療方法の名称(整形、形成、美容、心療……)、(d)患者の症状、疾患の名称(感染症、腫瘍、糖尿病、アレルギー疾患)である。
「睡眠障害」はこのうち(d)の症状、疾患の名称に加えられることになる。これら標榜可能な診療科名は法令で規定されているため、標榜可能とするには法令改正が必要となる。事務局が示している今後の睡眠障害の標榜追加スケジュールは、(1)3月頃に部会の議論のとりまとめと改正条文案の提示、(2)医学医術関係団体への意見照会、(3)パブリックコメント、(4)改正法令の公布・施行――である。
「単独で標榜できる診療科名と組み合わせて標榜できる用語の1つとして新たに『睡眠障害』を追加」してほしいという要望については、日本睡眠学会が昨年4月30日に同学会の内村直尚理事長名で厚生労働省の森光敬子医政局長あてに要望書を提出した。昨年9月4日、この要望に関する第1回の医道審議会医道分科会診療科名標榜部会が開かれ、久留米大学学長・日本睡眠学会理事長の内村直尚氏が「睡眠障害」標榜の必要性などについて説明した。今回は2回目の説明会。次回で結論を出すという形。
資料:
2025年9月https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_62906.html
2026年1月https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_68629.html
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