TOP > HEADLINE NEWS ∨ 

【日本イーライリリー・ズルエッタ社長】癌領域を中心に成長戦略‐売上比率30%達成へ

2009年06月10日 (水)
ズルエッタ社長

ズルエッタ社長

 日本イーライリリーのアルフォンゾ・G・ズルエッタ社長は9日、都内で記者会見し、抗癌剤「アリムタ」が5月に、非小細胞肺癌の追加適応を取得したことを受け、「癌領域の売上比率を現状の17%から、09年度は20%にまで高めたい」との意欲を示した。さらに3~5年後には、主力の抗癌剤「ジェムザール」とアリムタの伸長により、「売上比率30%を達成できる」と癌領域を中心とした成長戦略に自信を示した。

 日本イーライリリーは、中枢神経、内分泌、骨・循環器、癌領域を主力分野に事業展開してきた。1999年度の売上高は約300億円だったが、08年度には約900億円にまで成長。特に癌領域は、99年の「ジェムザール」の上市以降、売上構成比率が約1%から約17%までに拡大しており、重要な役割を担ってきた。

 09年度は、アリムタが非小細胞肺癌の追加適応を取得したことにより、癌領域の販売をさらに加速させる方針。既にアリムタは、07年1月に悪性胸膜中皮腫の適応で承認を取得していたが、国内患者が約1000人と使用領域が限定されていた。新たに適応症となった非小細胞肺癌は、全肺癌の約7割を占めることから、アリムタの使用促進の追い風になるとし、癌領域の売上比率を全売上高の20%にまで引き上げる。海外では約1100億円を売り上げるブロックバスターだけに、アリムタをジェムザールに次ぐ主力製品として成長させたい考えで、ズルエッタ氏は「3~5年後には、癌領域の売上比率30%を達成できる」と強調し、癌領域でのシェア拡大に向け、全力で取り組む姿勢を示した。

 一方、米バイオ医薬品企業「イムクローン・システムズ」の買収により、癌領域におけるグローバルの開発パイプラインは20品目に増強され、後期開発段階には七つの開発品目を有する。ズルエッタ氏は「海外では、リンパ腫、乳癌、胃癌などの適応症で抗癌剤の開発が進められており、日本でも革新的な新薬を開発していきたい」と述べ、次世代の抗癌剤開発にも注力していく方針だ。



‐AD‐

同じカテゴリーの新着記事

薬剤師 求人・薬剤師 転職・薬剤師 募集はグッピー
HEADLINE NEWS
ヘルスデーニュース‐FDA関連‐
新薬・新製品情報
人事・組織
無季言
社説
企画
訃報
寄稿
新着記事
年月別 全記事一覧
アカウント・RSS
RSSRSS
お知らせ
薬学生向け情報
書籍・電子メディア
書籍 訂正・追加情報
製品・サービス等
薬事日報 NEWSmart
「剤形写真」「患者服薬指導説明文」データライセンス販売
FINE PHOTO DI/FINE PHOTO DI PLUS
新聞速効活用術