【日立製作所】再生医療向けバリューチェーン統合管理プラットフォーム、セルシードの臨床試験で運用開始

2026年05月20日 (水)
ソリューションの全体概要

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 日立製作所はこのほど、細胞から組織をつくる「細胞シート」開発ベンチャーのセルシード向けに、再生医療等製品向けのバリューチェーン統合管理プラットフォーム「Hitachi Value Chain Traceability service for Regenerative Medicine(HVCT RM)」を提供し、4月から運用を開始した。今回はセルシードが同種軟骨細胞シートの商用化のために実施する臨床試験(第3相試験)向けに提供した。

 LumadaソリューションであるHVCT RMは、再生医療等製品における細胞の採取から生産、輸送、投与に至るサプライチェーン全体のの最適化を支援する統合管理プラットフォーム。

 今回、新機能として、「リソース予約管理機能」を初めて実装した。セルシードは、自社の製造状況を踏まえた出荷可能枠を登録するだけで、製品の投与候補日が自動で立案され、医療機関へ公開される。医療機関は提示された枠から希望日を選択・入力し、予約が完了する。また、予約確定時には関係者へ通知メールが送信されるため、個別連絡の手間も省ける。全ステークホルダーが常に最新のスケジュールをリアルタイムで共有できるため、煩雑なやり取りを大幅に削減でき、ヒューマンエラーを根本から防ぎ、確実なスケジュール調整と工数削減が実現している。

 HVCT RM の導入を通した業務効率の向上によって、この治験薬が商用化フェーズへ進み製造量が増加した際にも、安定した対応が可能となっている。また、製造量が少ない治験段階からデジタルツールを活用して業務を標準化しておくことで、上市のタイミングでの運用切り替えにより発生する混乱を回避し、スムーズな立ち上げが実現する。さらに、調整業務が治験コーディネータから製造企業の担当者へ移行する際にも、業務内容が簡略化されていることで、移行を容易かつ確実にする。

 日立は、再生医療の産業化における最も困難な課題をエンドツーエンドでの解決に取り組んでいる。今後日立は、MESや受発注システムなどの周辺システムとの連携によりHVCT RMの機能強化を図り、再生医療等製品向けプラットフォームのデファクトスタンダードとなることを目指しており、これらのIT、OTと細胞培養加工施設などのプロダクトを組み合わせたソリューションの提供によって、再生医療分野の課題解決に取り組んでいく。

 セルシードは、同プラットフォームを現在進行中の第3相臨床試験への導入のみならず、将来的な商用生産体制の構築に向けた基盤強化として捉え、原料採取から最終製品出荷までの全工程を追跡可能にし、厳格な品質管理と情報のトレーサビリティの確保の実現を目指していく。また、同プラットフォームを通じて効率的なサプライチェーン・マネジメントの知見を蓄積し、再生医療業界全体のデジタル・トランスフォーメーションの推進に取り組んでいく。


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