福岡県ジェネリック医薬品使用促進協議会(会長:小野信文福岡大学薬学部教授)は、現在、汎用されているジェネリック医薬品(GE薬)について、製剤設計の工夫が凝らしているなど、採用メリットが大きいと考えられる品目や薬効群のリストを、今年度中に作成する。リストを県下の医療機関関係者に配布するなど、GE薬使用促進の環境整備をさらに進めていく考えだ。
協議会は昨年度までに、県独自の「ジェネエリック医薬品採用マニュアル」を作成したほか、モデル病院(12施設)で採用しているGE薬について、▽成分▽規格▽品名▽製造販売業者▽モデル病院のうちの採用施設数--をまとめた「モデル病院採用GE医薬品リスト」も作成。GE薬採用に向けた一つの指標として、県下医療機関や薬局に配布している。
今年度に作成するリストは、[1]モデル病院において多数の病院が採用している品目[2]製剤設計の工夫による苦味等の軽減、口腔内崩壊錠の設定、安定性の延長などが評価された品目--などを加味して検討。他のGE薬や先発品に比べて優れている点を評価し、製剤改良によるメリットも掲載していく予定だ。
福岡県は、2007年度に後発医薬品使用促進事業として「福岡県ジェネリック医薬品使用促進協議会」を立ち上げ、GE薬の品質確認や、県民への啓発策など、使用促進に向けた検討を進めている。08年度県下のGE薬数量シェアは24・9%で、07年度の19%から5・9ポイント増加している。