アステラス製薬と米マキシジェンは、蛋白医薬品の研究開発を行う合弁会社の設立契約を締結した。両社は、昨年9月に自己免疫疾患治療剤の前臨床開発プログラム「MAXY-4」に関するライセンス契約を締結しているが、さらに合弁会社とアステラスは、他の蛋白医薬品の創薬研究プログラムに関する共同研究契約を締結し、提携関係を拡大することになった。
今回の契約により、マキシジェンはMAXY-4を含めた蛋白医薬品の研究開発プログラム、創薬技術、人的資源と共に、1000万ドルを合弁会社に出資。約83%の持分を取得する。一方、アステラスは1000万ドルを出資し、約17%の持分を取得すると共に、合弁会社の設立から3年目まで四半期ごとに5300万ドルから1億2300万ドルの間で増加する事前設定価格で、マキシジェンが保有する全持分を買い取る選択権も取得した。
また、合弁会社とアステラスは、MAXY-4以外の蛋白医薬品の創薬研究プログラムに関する共同研究契約を締結する。これに伴い、アステラスはMAXY-4以外の蛋白医薬品研究に対し、合弁会社設立後3年間で想定される総額3000万ドルの研究開発費を一定条件のもとで全額負担する。さらに、合弁会社が開発した1品目を独占的に選択できる製品選択権を得た。ただ、製品選択権は、マキシジェンの全持分を買い取らない場合に行使できる。
合弁会社のCEOには、マキシジェンのチーフビジネスオフィサーを務めるグラント・ヨネヒロ氏が就任する予定。