沢井製薬、東和薬品、大洋薬品工業など大手ジェネリック薬メーカーの2010年第1四半期決算が出揃った。通期予想は各社ともに変更していない。今期は、追補収載時期が第1四半期連結会計期間内の5月となった影響などもあり、各社増収となった。
沢井製薬は、5月にOD錠など20成分34品目の新製品を発売。DPC導入病院・調剤薬局への営業活動に注力したことで、売上高119億7000万円(前年同期比8・7%増)。利益面では、棚卸資産評価損や販売管理費が減少したことで、営業利益18億4900万円(103・1%増)、経常利益18億5300万円(105・9%増)、純利益10億5300万円(145・5%)と、大幅増益になった。
東和薬品は、保険薬局の取引軒数拡大や病院市場の強化に取り組んだほか、ランソプラゾールOD錠「トーワ」など12成分14品目を新発売。売上高は94億6100万円(13・5%増)。利益面では、広告宣伝費、試験研究費の遅れで販売管理費が減少したため、営業利益は19億9000万円(83・4%増)。また、3月末からの円高に伴い2億3500万円のスワップ評価損や有価証券評価損1億2800万円を計上したことで、経常利益は16億6900万円(35・6%増)、純利益10億0300万円(16・2%増)となった。
大洋薬品工業は、品揃えトップの実績を背景に、営業力、製品安定供給、品質保証体制の強化を推し進めたことで、営業、品質保証、生産部門への人材注入で販売管理費が増加したが、受託事業の受注が好調に推移し、売上高110億4900万円(12%増)、営業利益17億3400万円(22%増)、経常利益15億8800万円(28%増)純利益9億3600万円(28%増)となった。