舛添要一厚生労働相は1日、閣議後の記者会見で、新型インフルエンザワクチン接種をめぐり、「まさに最前線で危険を伴うことを行っているので、医療従事者にワクチンを打つというのは間違っていない」と述べ、医療従事者への予防接種を優先的に行うべきとの考え方を示した。政府の新型インフルエンザ対策本部専門家諮問委員会の意見を聞いた上で最終決定する。
舛添厚労相は優先順位として、[1]医療従事者[2]基礎疾患を持つ患者と妊婦[3]小児[4]6カ月未満の乳幼児の両親――とすることについて、「大まかな方向性としては間違っていない」との認識を示した。ただ、「細かい順番をどうするかというのは、もう少し詰める必要がある」とも述べた。
また、ワクチン確保についても言及し、「全体的には6000万人くらいはいけるように、輸入量を含めて努力している」と説明。さらに、「10月下旬からの接種は厳しい状況になっている危険性がある」とし、最大の解決策として、流行のピークを遅らせるよう、全力を挙げることを強調した。
新型インフルエンザ患者に接する機会の多い医療従事者からは、国による安全確保の要請が強く、今年5月には、日本薬剤師会も、在宅療養中の感染者等からの感染を危惧し、舛添厚労相に宛て、薬局従事者等に対する支援要望を出していた。