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【小野薬品・相良社長】有望な新製品控え中期的に増収基調‐海外展開も積極化

2009年11月06日 (金)
相良社長

相良社長

 小野薬品の相良暁社長は5日の中間決算説明会で、「10月に製造販売承認を取得した2製品、新製品の寄与によって中期的な増収基調にある」と見通しを述べた。また、課題の海外展開については、「第II相試験段階にある化合物の承認取得に全力を挙げ、その化合物に適した販売方法を模索していく」との方針を明らかにした。

 同社は、10月にDPP‐4阻害剤「グラクティブ錠」、癌化学療法に伴う悪心・嘔吐治療剤「イメンドカプセル」の承認を取得。「グラクティブ錠」「イメンドカプセル」ともに12月の発売を予定しているが、相良社長は「どちらの薬剤も海外では既に上市されており、販売実績もある。わが国でも医療ニーズが高いため、期待通りの業績を上げたい」と抱負を述べ、両製品の上市を見据え、MRを現在の950人体制から980人体制に増員する方針を示した。

 また、新製品には、過活動膀胱治療剤「ステーブラ錠」に加え、今年4月に投入した骨粗鬆症治療剤「リカルボン錠」の2品目があり、さらに今年度内には、アルツハイマー型認知症治療剤「リバスタッチ」の承認申請も予定している。相良氏は「「業界を取り巻く環境は依然厳しいが、新製品の育成に取り組めるという明るい兆しも見えてきた」とし、「これら新製品が来年度から着実に業績に寄与することで、中期的に増収基調となる見通しとなった。利益面でも増益基調の展開にしたい」と強調した。

 その一方で、同社は売上高に占める長期収載品の比率が約90%と高く、これを解消していくことが大きな課題。相良氏は、「長期収載品は、必要とする患者さんに対して供給することで売上を維持した上で、新製品も伸ばしていきたい」と述べ、「長期収載品の売上比率にはこだわらない」との考えを示した。

 さらに、海外展開については、「海外で第II相試験段階にある二つの化合物の承認取得に全力を挙げたい。海外販売網は、他社買収、自前で構築、ライセンスの三つの方法が考えられるが、その化合物に適したものにしたい」との方針を語った。

 現在、海外で第II相試験段階にある化合物としては、骨粗鬆症治療薬「ONO‐5334」、過活動膀胱治療薬「ONO‐8539」がある。

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