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【塩野義製薬・手代木社長】抗肥満薬「S-2367」の効果増強で「オルリスタット」との合剤開発へ

2009年11月06日 (金)
手代木社長

手代木社長

 塩野義製薬の手代木功社長は4日、大阪市内で開いた中間決算説明会で、米国で後期第II相試験段階の抗肥満薬「S‐2367」について、さらなる体重減少効果を目的に、抗肥満薬「オルリスタット」との合剤開発に着手したことを明らかにした。

 同社が国内と海外で開発中の抗肥満薬「S‐2367」は、米国の後期第II相試験の解析結果が出た5月の段階で、他社に導出するライセンス交渉を行っていた。しかし、「S‐2367」は、ブラセボに比べて3~3・5%の体重減少効果しか得られなかった。

 その後、ベンチャー企業を中心に、6~8%の体重減少効果を示す複数の抗肥満薬の臨床試験成績が公表されたことから、手代木氏は、「ライセンス交渉を一度中断することで、『S‐2367』と抗肥満薬『オルリスタット』との合剤による抗肥満効果の後期第II相試験に着手し、6~8%の体重減少効果を目指していく」との新方針を明らかにした。

 「S‐2367」は、体重減少効果は他の候補化合物に比べて低いものの、安全面での評価が高いため、オルリスタットとの合剤を開発することで、有効性と安全性を確保したい考え。

 オルリスタットとの合剤の臨床試験結果は、2011年3月期の第2四半期に発表される予定だが、手代木氏は「オルリスタット以外の抗肥満薬と『S‐2367』の合剤についても検討していく」との考えを示した。

 ただ、国内開発については、安全面を重視して「S‐2367」単剤での後期第II相試験を進めていく方針だ。

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