帝人が大型化を狙う痛風・高尿酸血症治療薬「フェブキソスタット」(米国製品名ウロリック)が、2009年度(1~12月)の米国売上高で約100億円を達成できる見通しとなった。ピーク時には米国で年間500億円の売上を見込んでおり、米国・欧州合わせて1000億円の大台突破に向け、順調な滑り出しを見せた格好だ。
フェブキソスタットは、医薬医療事業を手がける帝人ファーマが世界戦略品に位置づける痛風・高尿酸血症治療薬。米国では、導出先の武田薬品の子会社「TPNA」が今年から販売を開始しているが、1~12月の09年度売上高が約100億円に達する見通しとなった。同社は、フェブキソスタットを将来の成長ドライバーとして大型化を期待しており、ピーク時には米国市場単独で約500億円の売上達成を狙っている。
一方、欧州では、導出先の米イプセンが昨年5月に承認を取得し、今年10月には提携先企業として、イタリアの製薬企業「メナリーニ」とサブライセンス契約を締結した。来年1月から、EU圏・ロシア以西41カ国で「アデニュリック」の製品名で販売を開始し、米国と欧州合計で約1000億円の売上を目指していく。