TOP > HEADLINE NEWS ∨ 

ジェネリック医薬品市場は2011年に4500億円へ‐富士経済が「08年比24%増」と予測

2009年11月18日 (水)

 市場調査会社の富士経済は、2011年の国内ジェネリック医薬品(GE薬)市場が4479億円に拡大するとの予測をまとめた。医療用医薬品市場は、08年比で6・4%増の伸びであるのに対し、GE薬市場は24・1%増と大幅に拡大し、医療用医薬品市場の6・3%を占めると予測した。同社は、「行政によるGE薬の普及促進策、年2回の薬価収載開始が、GE薬市場の拡大要因」と分析している。

 調査結果は、GE薬市場を薬効領域別・企業別に分析した報告書「2009年ジェネリック医薬品データブック」にまとめた。08年の医療用医薬品市場は、前年比1・5%増の6兆6500億円。そのうちGE薬市場は8・0%増の3608億円と医療用医薬品を上回る伸びを示している。

 同社は、「数量シェア30%の政府目標を受け、様々な使用促進策の実施が市場拡大につながっており、年2回の薬価収載の本格開始、DPC病院の増加も寄与している」と分析している。

 今後も、政府の使用促進策、参入企業の積極的な展開によって、GE薬市場は年6~9%の成長率で推移すると見通し、11年の市場規模は08年比24・1%増の4479億円にまで拡大すると予測した。

 注目市場を見ると、11年の最大市場は降圧剤で、08年比64・5%増の426億円に拡大すると予測。降圧剤は、医療用医薬品市場の10%以上を占める最大市場となっているが、同社は「08年にカルシウム拮抗剤のノルバスク、アムロジンのGE薬が34種類発売され、GE薬の普及を促進させる大型製品としてインパクトを与えた」と分析。「降圧剤は長期にわたって服用するケースが多いため、GE薬のメリットは大きい」として、大幅な市場拡大を予測した。

 また、抗菌薬は先発品が処方抑制傾向にあるのに対し、GE薬市場は07年に「メイアクト」、08年に「セフゾン」、09年に「クラビット」のGE薬発売で活性化しており、特にトップブランドの「クラビット」のGE薬は、市場に影響を与えていると分析。11年には08年比28・4%増の280億円と、大幅な二桁成長を予想している。

 抗癌剤に関しては、「信用度の問題からGE薬の使用が敬遠されがちで、現状では他の薬効領域に比べ、GE薬の構成比は低い」としながらも、「薬価が高いためにGE薬の潜在需要も多く、製品が出揃えばさらに存在感は高まる」と予想。DPC病院の増加も市場拡大の追い風になるとみて、11年には08年比7・4%増の280億円とした。

 さらに糖尿病治療薬は、08年比78・2%増の139億円と予測した。同社は、「ベイスンOD錠」の発売でGE薬市場が拡大し、「キネダック」のGE薬も参入企業が多いため、実績拡大が期待できると指摘。09年には、「グルコバイ」のGE薬が発売されたことから、今後の動向が注目されるとしている。

関連リンク


‐AD‐

同じカテゴリーの新着記事

薬剤師 求人・薬剤師 転職・薬剤師 募集はグッピー
HEADLINE NEWS
ヘルスデーニュース‐FDA関連‐
新薬・新製品情報
人事・組織
無季言
社説
企画
訃報
寄稿
新着記事
年月別 全記事一覧
アカウント・RSS
RSSRSS
お知らせ
薬学生向け情報
書籍・電子メディア
書籍 訂正・追加情報
製品・サービス等
薬事日報 NEWSmart
「剤形写真」「患者服薬指導説明文」データライセンス販売
FINE PHOTO DI/FINE PHOTO DI PLUS
新聞速効活用術