厚生労働省がまとめた「最近の医療費の動向」によると、公費と医療保険適用を合わせた昨年9月分の概算医療費は、前年同月比2・9%増(稼働日数補正後5・2%増)で、このうち調剤は9・1%増(13・0%増)となった。診療報酬改定の影響を受けない2009年度上半期は、全体で3・9%(4・5%)、このうち調剤が9・0%増(10・0%増)とやや高い伸びとなった。
9月分の医療費を、受診延べ日数と1日当たり医療費に分解すると、受診延べ日数が1・5%落ち込んだ一方、1日当たり医療費が4・5%上昇。調剤は、処方せん枚数が2・2%増、1枚当たり医療費が6・8増と共に伸びた。09年度上半期の調剤医療費については、処方せん枚数が2・3%、1枚当たり医療費が6・6%それぞれ増えた。
薬局1施設当たり医療費は、9月分で7・8%増、09年度上半期で7・2%増となっている。
また、調剤医療費全体の99%に当たる電算処理分の動向については、9月分の処方せん1枚当たり医療費が8150円で、このうち技術料が24・8%、薬剤料が75・0%。上半期の処方せん1枚当たり医療費は7960円で、技術料が25・2%、薬剤料が74・7%を占める。
内服薬の投薬日数は、9月分が20・3日で、上半期を通した平均でも20・0日となり、08年度平均の18・8日を1・2日上回った。
後発品割合は、9月分が数量ベース18・8%、薬剤料ベース6・8%、上半期が数量ベース18・6%、薬剤料ベース6・6%となっている。なお、9月分で数量シェアが30%を超えたのは沖縄のみで、25~30%に該当する都道府県はなく、20~25%が北海道、青森、岩手、宮城、山形、群馬、富山、奈良、岡山、熊本、大分、宮崎、鹿児島の13道県だった。