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【薬食審医薬品第一部会】抗リウマチ薬など6新薬了承‐新タイプの骨粗鬆症治療薬も

2010年04月27日 (火)

 薬事・食品衛生審議会医薬品第一部会は23日、新薬6件の薬事承認を了承した。新たな治療ターゲットを持つ抗リウマチ薬「オレンシア」、国内初の骨形成促進タイプの骨粗鬆症治療薬「フォルテオ」は、作用機序が新しく類薬がないため薬事分科会で、改めて審議する。国内で4番目となるARBとカルシウム(Ca)拮抗薬の配合剤「ミカムロ配合錠」など4件は分科会に報告する。

 タケプロンカプセル15同OD錠15(武田薬品が製造販売)=有効成分はランソプラゾール。新たな効能・効果として、低用量アスピリン投与時における胃潰瘍と十二指腸潰瘍の再発抑制を追加する。同効能・効果での海外承認はない。再審査期間は4年で、原体・製剤とも毒薬・劇薬には該当しない。

 ミカムロ配合錠AP(日本ベーリンガーインゲルハイムが製造販売)=有効成分はテルミサルタンとアムロジピンベシル酸塩で、高血圧症を効能・効果とする。ARBとCa拮抗薬の組み合わせとしては、レザルタス、エックスフォージ、ユニシアと同じタイプ。配合割合はテルミサルタン40mg、アムロジピン5mg。米国で承認されている。再審査期間は4年で、アムロジピンは原体が毒薬に該当し、製剤は劇薬に指定する予定。

 オレンシア点滴静注用250mg(ブリストル・マイヤーズが製造販売)=アバタセプト(遺伝子組み換え)を有効成分とする生物由来製品。効能・効果は、関節リウマチで、既存治療が効果不十分な場合に限定する。抗原提示細胞CD80/CD86に結合することで、CD28を介した強刺激シグナルを阻害し、関節リウマチ発症に関与するT細胞の活性化、サイトカイン産生を抑制するメカニズムを持つ。

 承認条件として、[1]全症例を対象とした使用実績調査[2]大規模な製造販売後調査により安全性、長期投与時の感染症等の発現を検討[3]二重盲検比較試験――を求める。再審査期間は8年。海外50カ国で承認されており、原体・製剤ともに劇薬に指定する予定。

 フォルテオ皮下注カート600μg同皮下注キット600μg(日本イーライリリーが製造販売)=有効成分はテリパラチド(遺伝子組み換え)。効能・効果は、骨折の危険性の高い骨粗鬆症。1日1回の頻度で間欠的に投与すると、前駆細胞から骨芽細胞への分化が促されると共に、骨芽細胞のアポトーシスが抑制される。この作用によって骨梁、皮質骨の内膜・外膜で骨芽細胞機能を活性化し、骨新生を誘発する。再審査期間は8年。海外83カ国で承認されている。原体・製剤ともに毒・劇薬には該当しない。

 トラマールカプセル25mg同50mg(日本新薬が製造販売)=有効成分はトラマドール塩酸塩。効能・効果は、軽度から中等度の疼痛を伴う各種癌における鎮痛で、再審査期間は6年。海外100カ国以上で承認されており、国内でも注射剤については承認済み。原体は劇薬に指定されており、製剤も劇薬に指定する予定。

 サイビスクディスポ関節注2mL(ジェンザイム・ジャパンが製造販売)=有効成分は、ヒアルロン酸ナトリウム架橋処理ポリマーおよびヒアルロン酸ナトリウム架橋処理ポリマービニルスルホン架橋。効能・効果は、保存的非薬物治療、経口薬物治療が十分奏効しない疼痛を有する変形性膝関節症患者の疼痛緩和で、類薬にヒアルロン酸がある。再審査期間は8年。海外70カ国以上で承認されており、原体・製剤ともに毒・劇薬には該当しない。

1品目を報告

 また部会では、「タンボコール錠50mg、同100mg」(エーザイが製造販売)の一変が報告・了承された。同薬剤の有効成分は、フレカイニド酢酸塩。効能・効果として、小児における頻脈性不整脈(発作性心房細動・粗動、発作性上室性、心室性)を追加する。厚生労働省の小児薬物療法検討会議が適応拡大を促していたもので、迅速審査の対象となっている。



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