田辺三菱製薬と小林製薬は9月に、スイッチOTCの膣カンジダ再発治療薬を新発売する。田辺三菱が6月25日付で、「オキナゾールL100」「フェミニーナ膣カンジダ錠」の製造販売承認を取得した。田辺三菱が「オキナゾールL100」の製品名で、小林製薬が「フェミニーナ膣カンジダ錠」の製品名でそれぞれ発売するが、小林製薬としては初の第1類医薬品となる。
9月に発売する新製品は、田辺三菱が開発した医療用抗真菌剤で、カンジダに起因する膣炎および外陰膣炎の治療薬「オキナゾール膣錠100mg」の有効成分オキシコナゾール硝酸塩を、1錠中に医療用と同量の100mg配合した第1類医薬品。
膣カンジダは、真菌の一種であるカンジダ菌が膣の中で増殖し、おりもの・かゆみなどの不快な症状を起こす。カンジダ菌自体は、健康な女性でも皮膚や口中、消化管、膣に存在する常在菌だが、疲れやストレスなど日常生活での免疫力の低下、ホルモンの変化などによって、膣の中で増殖して発症する。
膣カンジダは、女性の約20%が経験するとされる女性特有の病気で、経験者の半数近くが再発するといわれる。
これまでは再発を自覚しても、病院を受診しないと治療ができなかったが、ロート製薬が「メンソレータムフレディCC膣錠」「メンソレータムフレディCCクリーム」(有効成分:イソコナゾール硝酸塩)、大正製薬が「メディトリート」「メディトリートクリーム」(有効成分:ミコナゾール硝酸塩)と、OTCの膣カンジダ再発治療薬を一昨年から相次いで投入し、新たなカテゴリーを創出した。