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【クインタイルズ】MSLサービスを強化‐上市新薬の専門化に対応

2010年9月29日 (水)

 クインタイルズ・トランスナショナル・ジャパンのCSO部門を担うコマーシャル・ソリューションズ事業本部は、医学的・科学的な専門情報を提供するメディカル・サイエンス・リエゾン(MSL)サービスを強化している。癌領域、中枢神経系領域等のスペシャリティー製品の増加を受け、上市前の立ち上げを加速するため、各疾患領域の専門医であるキーオピニオンリーダー(KOL)との関係構築が重要視されている。ただ、MSLのニーズは高いものの、本来、役割が期待される医学・薬学に関連する博士、修士等の学位取得者も少なく、製薬企業と医師を橋渡しする人材が不足しているのが現状だ。当面は、スペシャリティーMR、マーケティング、開発出身者等の混成部隊でMSLを展開する予定だが、将来的には学位取得者等の内部人材を充実させたい考えだ。

 クインタイルズは、グローバルCSOの強みを背景に、MRを取り巻く環境変化に対応するため、様々なサービスを打ち出してきた。その一つがスペシャリストとしてのMSLだ。最近、分子標的薬をはじめ、新規作用機序の薬剤が相次いで登場し、専門知識を背景にした情報提供が求められるようになってきた。こうした状況を受け、同社は製品価値の最大化を目指し、各疾患領域の専門医であるKOLとの関係構築を目的に、MSLサービスを強化し始めている。

 同社のMSLサービスは、上市前の立ち上げを加速させるため、KOLを組織化すると共に、製薬企業内の各部門を支援するのが主な役割となる。高い専門性をもとに、従来のMRでは対応が難しい客観的な情報提供を行うことで、橋渡し役を担うというものだ。

 しかし、MSLの活動はまだ過渡期にある。もともとMSLは、営業・マーケティングから独立した“ノンプロモーショナル”な職種と定義され、製薬企業内で安全性等を担うメディカルアフェアーズ部門に所属している人材が多いが、CSOで十分なサービスを提供できる人材は不足している。

 実際、同社のMSLはプロダクトマネージャー、開発担当者、スペシャリティーMRを経験したスタッフの混成部隊となっている。現状では、本来の役割を担うとされる医学・薬学関連の学位取得者をCSOが確保するのは困難という。

 同事業本部新規サービス開発部シニアマネージャーの小出匡範氏は、「まだ日本ではMSLの認知度が低く、役割も確立されておらず、学位を取得し、高度に科学的なサポートを行える人材もいない」と指摘。「当初はマーケティング寄りのMSLサービスを手がけていくのも致し方ないのではないか」と実感を話す。

 一方で、MRと医師の橋渡しを担う専門スタッフの存在意義は大きいと指摘する。同社の調査によると、癌、糖尿病、中枢神経系領域におけるKOLの63%が、専門性の高いスタッフによる情報提供を支持しており、MSLのニーズが裏付けられている。

 新規作用機序のスペシャリティー製品が増加する中、既に米国では、生活習慣病領域のプライマリー製品を担っていた、従来型のMRは減少傾向にある。日本でも数年後には、MSL等へのシフトが進む可能性があると予想されているが、依然としてMSLをめぐっては人材不足の問題が横たわる。

 ただ、医薬品の安全性重視の傾向を受け、公正な情報提供が求められる中、外資系を中心に製薬企業内、CSOで、MSLの立ち上げ気運は確実に高まっている。小出氏は「まだ過渡期ではあるが、MSLの経験は蓄積されつつある。将来的には博士号を持った医師などの内部人材を供給していきたい」と話している。




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