◆骨強度の低下が原因で、骨折を引き起こす「骨粗鬆症」。ある疫学調査によると、骨粗鬆症の推定患者数は、国内で約1100万人と、高齢化の進展に合わせて、増加傾向をたどってきている。今や、国民病といっても過言ではない
◆これまで骨強度については、骨量を重視した考え方が主流だった。しかし近年、骨粗鬆症の発症メカニズムなどが明らかになるにつれて、骨量のみならず、骨質も骨強度にかかわることが分かってきた
◆こうした中、新たな作用機序を持った薬剤が登場した。これまで「骨吸収抑制剤」が標準治療として使われてきたが、国内初の骨形成促進剤「テリパラチド」が10月に、発売された。この薬剤は、骨微細構造を再構築することで、骨芽細胞の増加を促し、骨量を増やすという特性を持っている
◆ステロイド性骨粗鬆症や糖尿病を罹患し、骨形成が低下している患者にとっては、朗報といえるだろう。ただ、テリパラチドの投与期間は、一生涯に18カ月間と限られることから、骨吸収抑制剤と骨形成促進剤を組み合わせた、骨粗鬆症治療を期待したい。
「骨粗鬆症」国内推定患者数は約1100万人
2010年10月25日 (月)
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