11月収載は定着の方向
厚生労働省は19日、76社が申請した107成分の後発品414品目の薬価基準収載を告示した。5月分と合わせると、今年度の後発品収載累計は611品目となる。年2回収載となった2007年度当初に、14品目にとどまった11月分は、前年度から400品目程度の水準が続き、同省は「11月収載の企業戦略が定着してきた」としている。参入最多成分は、サノフィ・アベンティスのアマリールを先発品とする、2型糖尿病用薬「グリメピリド」の28社64品目で、既存剤形にないOD錠が1mgと3mgで4品目ずつ加わった。
今回の対象は、8月5日までに薬事承認を取得した後発品。7月15日までに442品目の希望が出ていたが、16品目の希望が取り下げられ、12品目は局方名収載などで告示不要となった。
医療安全等の観点から、名称変更した代替新規32品目を含め、収載されたのは、内用薬が62成分304品目、注射薬が21成分64品目、外用薬が24成分46品目だった。このうち初の後発品は、内用薬が3成分148品目、注射薬が3成分18品目で、外用薬はなく、合計は6成分166品目となった。
成分別品目数の上位3番目までは初の後発品が占め、グリメピリドの先発品のアマリールは、新薬創出・適応外薬解消等促進加算の適用を受けている。以下、エーザイのパリエットを先発とするプロトンポンプ阻害型抗潰瘍剤「ラベプラゾールナトリウム」の21社42品目、明治製菓のデプロメールとアボット製薬のルボックスを先発とする抗うつ剤「マレイン酸フルボキサミン」の14社42品目が続く。グラクソ・スミスクラインのザイロリックを先発とする痛風治療薬「アロプリノール」の50mg錠規格揃え17社17品目も多かった。
なお、このほか初の後発品となったのは、抗潰瘍剤「オメプラゾールナトリウム」(先発品:アストラゼネカのオメプラール)の5社5品目、抗癌剤「アザセトロン塩酸塩」(日本たばこ産業のセロトーン)の1社1品目、造影剤「イオプロミド」(田辺三菱製薬のプロスコープ)の1社12品目がある。
メーカー別収載数は大興製薬の25品目が最も多く、以下、日医工の19品目、沢井製薬と東和薬品の17品目、マイラン製薬の16品目となっている。
また、同一規格の後発品が20品目を超え、薬価を既収載品の最低価格の9割で算定することになったのは、緑内障治療薬「ラタノプロスト」(先発はファイザーのキサラタン点眼液)の1品目のみ。