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【日病薬/長期実務実習調査】病院実習実施施設に偏りも‐「グループ実習」は少数

2010年12月21日 (火)

 初の長期実務実習の一部に、一般病床を持たない施設や、抗癌剤調製などを経験できない可能性のある小規模な施設で、病院実習が行われていたことが、日本病院薬剤師会が行った「第1回6年制長期実務実習に対するアンケート調査」で分かった。日病薬が推奨する「グループ実習」も十分に浸透しておらず、1施設内で限られた業務しか実習できない学生が出てくることが懸念されている。

 調査によると、実習受入施設として、100床未満が9・8%と約1割を占め、うち26施設は一般病床を持っていないなど、一部実習施設に偏りがあった。

 実習形態も、「自施設で全てを行った」が83・6%と大半を占め、「多施設実習を行った」は8・9%、「グループ実習を行った」は6・4%にとどまった。日病薬では、施設の偏在解消と実習の質均一化を図るため、「ふるさと実習」や「グループ実習」を提唱しているが、浸透していない状況が明らかになった。

 堀内龍也会長は、「一般病床を全く持たない病院で実習し、それが病院薬剤師の業務の全てだと学生が思ってしまったら、それは問題だ。また、規模が大きければいいというわけではないが、100床未満など小規模の施設では、抗癌剤のミキシングなど、実習できない項目も出てくる。実習項目は国家試験の出題範囲にも含まれており、結果的に学生の不利益になってしまう」と、施設の偏在と学生の不利益に懸念を示した。

 さらに、「日病薬は従来から、多施設での実習を要望してきた。地方には多くの教育できる施設があり、まだまだ受け入れは可能だ。しかし、多施設での実習が大変だといって、1施設に押し込んでしまうのは、結果的に均質な実習を行えないことにもつながり、学生にとって望ましいことではない」と指摘。来年度以降の実習病院の選択について配慮するよう、大学側に要望していく姿勢を示した。

 一方、大学に関する調査では、大学教員の訪問回数は、実習中に3回が最多で33・2%、実習前後で合わせて3回が29・2%と、約6割の大学が3回訪問していた。教員の訪問が、実習に「有効であった」が64・5%と多かったものの、「有効とはいえなかった」も27・7%と3割弱を占めた。

 大学教員が学生へ直接的な指導をしたかどうかでは、およそ5割が日誌の書き方や、指導薬剤師と学生、教員同席で議論するなど、何らかの指導をしていた。しかし、「指導は行わず、学生および指導薬剤師へのあいさつだけ」という大学も4割に上った。

 実習費については、20万~27万5000円以下が35・6%、27万5000~38万円未満が24・8%、38万~48万円が32・8%だった。

 そのほか調査結果から、日本薬剤師研修センター認定薬剤師がいない施設(未回答含む)が6・3%、実習生をカバーする包括的な賠償責任保険への未加入33・5%、学生のカルテ閲覧不可0・3%など、学生の実習環境としてふさわしくない、いくつかの問題も浮き彫りになった。

 これまで4年制学生の実習を受け入れてきた病院に対する調査では、6年制になって学生の知識・技能・態度が向上したかどうかとの問いに、「非常によくなっていた」「よくなっていた」が合わせて69%を占め、6年制教育による事前学習や共用試験などが、一定の成果を上げていることも分かった。

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