人間味ある薬剤師を紹介・派遣

恩田氏
薬剤師を中心とした医薬人材サービスのリーディングカンパニーであるウイングメディカルは、インターネットによる紹介サイト全盛の今こそ、資格、業務経験・知識にも増して、人間性の魅力に溢れる薬剤師を紹介・派遣することを、何よりも優先している。代表取締役の恩田乾次郎氏は、「人間味があり、笑顔が魅力的な人材が、最も求められている。特に競争の激しい門前薬局では、笑顔が重要な要素で、患者さんを呼び込めることが一番だ。これで処方せんの流れが変わる」と、鋭い洞察力で薬剤師に求められている資質を喝破する。また、「薬剤師には、もっとしっかりしてほしい」との苦言も呈するが、全ては20年にわたって業界を牽引してきた、先駆者としての親心ならではのこと。恩田氏に、最近の業界と同社の動きなどを聞いた。
企業ニーズに応え人材を育成・教育
ウイングメディカルに求職登録をしている薬剤師は、今年1月現在で累計3万人、登録販売者は累計1200人となっている。これまでも、地域医療を支える調剤薬局を中心に、質の高い資格者を月平均50人紹介し、1200人派遣している実績を誇る。
人的リソースに対するニーズが毎年高まる中で、人材の育成、教育、研修に対する要求が急増しているという。このニーズに的確に応えるため同社では、資格者別に研修、セミナーを定期的に開催している。
また、同様の研修を、企業、薬局、店舗でも実施してほしいという要望を受けて、依頼内容に合わせてカスタマイズした研修を実施。好評を博しているようだ。その内容は、特定の疾患に焦点を絞った研修のほか、接遇・マナーの徹底を図るための研修など、多岐にわたっている。
さらに薬局支援は、人的な面にとどまらず、経営を支援するための研修も定期的に開催。財務関連をはじめ、経営に不可欠な要素を再確認する場となっている。
医療・健康を担う人材には、病院、調剤薬局、ドラッグストアなどのブランド力、働きやすい職場づくり、人間的技術的に優れている薬剤師の育成、チーム医療への消費者に対する啓発などが求められてくると見ている。
薬剤師や登録販売者の役割としては、単なる調剤業務などに限らず、医療の質の低下を招かない効率のいい勤務体制による業務改善、従業員に対する魅力あるアピールなどが求められているとする。
その上で、人材確保に関する募集内容に関しては、従来の資格や業務経験を重視する時代は過ぎ、今はコミュニケーション力、業務経験・知識、資格の順と、大きく様変わりしてきたと説明する。
6人の薬剤師が親身に相談対応
インターネットが生活の一部になっている現在だからこそ、同社では豊かな人間性を重視して、転職希望者にはキャリアアドバイザー、派遣希望者にはコーディネーターが、必ず面談を実施していることを、医療・健康系の人的リソースを求める企業に対してアピールしている。
一方、転職・就職希望者に対しても、今は人間性が重視されていると助言している。最近散見される、芳しくない評判が立つ薬剤師紹介企業に対して懸念を示しながら、紹介会社は病院、調剤薬局、ドラッグストアなどの情報を引き出す力と、その情報を確認することが必要だとする。
他の紹介会社とは異なって、薬剤師を中心に事業展開している同社は、6人の薬剤師を擁していることが大きな強みとなっている。「単なる諸条件を伝える仲介役ではなく、就職したい企業の本当の意味での、中身のある話ができる会社を選んでほしい」と恩田氏は言う。職場での人間関係、信頼関係を築ける人間性を最重視しているウイングメディカルの基本姿勢をうかがわせる。
ウイングメディカル
http://www.wingmedical.com/