味の素製薬は、東日本大震災の影響に伴い、操業停止中の福島工場(福島県白河市)で生産している一部製品について、供給がストップする見込みであることを発表した。
福島工場の被害状況については調査中の段階で、23日現在、操業再開のメドは立っていない。そのため、福島工場で生産していた製品については在庫が逼迫し、3月下旬頃には出荷できなくなる状況だという。
今回、供給停止となる対象製品は、経口腸管洗浄剤「ニフレック配合内用剤」、痔疾治療剤「プロクトセディル坐薬、同軟膏」、排便機能促進剤ビザコジル坐剤「テレミンソフト坐薬2mg、同10mg」。ただ、いずれも他社で類薬が販売されているため、患者が代替して服用することは可能だという。
福島工場では、11日に発生した震災によって、設備の一部に影響を受け、一時的に操業を停止していた。経腸成分栄養剤「エレンタール」なども生産しているが、今回供給停止が発表された5製品を除けば、当面は通常出荷できる体制にあるという。現在、被害状況の確認作業を進めているが、復旧のメドは未定。
一方、大井川工場、清水工場、埼玉工場では被災による操業の影響はないとしている。