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【薬価専門部会】次期薬価制度改革に向けて審議スタート‐基礎的医薬品で特例制度の新設求める

2011年6月23日 (木)

 中央社会保険医療協議会は22日、今年初の薬価専門部会を開き、次期薬価制度改革に向けて、医療上必要不可欠な基礎的医薬品の薬価改定方式と、新薬の原価計算方式の検討に着手した。基礎的医薬品をめぐっては、一定要件を満たす長期収載品について、薬価を維持する特例制度の新設を、製薬業界代表の専門委員が求めた。原価計算では、製造経費率や営業利益率といった係数の指標データを、現在の単年から、3年間の平均値に変更する考え方を厚生労働省が示した。中医協側からは「薬剤費が上がるものばかり」と慎重論が出た。

 基礎的医薬品の救済は、前回改革で新薬創出等加算をめぐる議論の中で、業界側が加算対象に含める提案を行ったものの、除外された経緯がある。

 この日の会合に専門委員が提出した海外比較によると、1967年以前からある古い医薬品の過去10年間の薬価は、米・独・英で2~8割上昇し、仏は横ばいなのに対し、日本では1割程度下落している。

 医療現場からニーズのある医薬品の安定供給を確保する仕組みとしては、現行でも不採算に陥った場合に、原価計算方式で再算定して、個別に薬価を引き上げる制度がある。

 しかし、禰宜寛治専門委員(武田薬品工業)は、「不採算になる前に薬価を据え置く措置が必要」と、仏並の対応を促した。対象には、過去に不採算品再算定を受けた品目と、薬価収載から長期間経過し、市場が比較的小さく、実質的に代替品がなく、学会等が医療上必要と認めた品目を想定している。薬価差が全収載品の平均以内であることも要件にする考えだ。収載期間を30年以上、市場規模を10億円以内と仮定すると、約40~50億円の財源が必要になる。

 長野明専門委員(第一三共)は、「ごく限定的な医薬品のルール。今後のテーマの一つにぜひ上げてほしい」と要請し、対象品目に見込むメーカーは専業が多く、設備更新が必要になっても、一部のメンテナンスで対応せざるを得ないなど、厳しい経営実態を訴えた。

 卸業界からは松谷高顕専門委員(東邦ホールディングス)が、「30年、40年経つと薬価が低く、われわれのマージンも低い」と、流通への影響を説明。さらに、「中堅、小規模メーカーが、特化して製造しているという立場も踏まえて、議論してほしい」と援護した。

 これに対し三浦洋嗣委員(日本薬剤師会)が「総論としては理解できる」とした。一方、公益代表の関原健夫委員(日本対がん協会)は、「どの産業でも、儲かるものと儲からないものがある。全体として考える必要がある」と否定的で、白川修二委員(健康保険組合連合会)も「他国の状況は、制度によるものと、流通を含めたビジネスの問題との両方がある。その辺りのデータを示してもらわないと議論は進まない」と述べた。




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