ニプロは、オーストラリアの包装資材メーカー「アムコール」から、医薬品容器用ガラス事業や関連子会社2社を、1億6092万ドル(約125億円)で取得したと発表した。
取得したのはアムコールのフランス、ベルギーの子会社と米国での事業。それぞれの年間売上高は約43億円、約16億円、約64億円で合計約113億円。フランスとベルギーの子会社は社名を変更する。米国では7月に設立した子会社に、事業を継承させる。8月から各地でニプロ子会社として事業を開始する。
ニプロは、アンプルや錠剤瓶用ガラス管の製造販売など「器材事業」の売上高を、2011年3月期の247億円から、将来は1000億円規模に拡大する目標を掲げている。今回の買収はその一環。欧米での事業拡大のほか、アジアや中南米など世界各地での販売展開や、既にこれらの地域で手がけているガラス加工事業への技術支援などに役立てる考えだ。
このほか、同事業の拡大に向け、ロシアの現地企業と合弁事業契約を締結した。総投資額約77億円のうち、51%をニプロが出資する。14年度の予想売上高は約42億円。インドでも現地企業の55%の株式を取得し、合弁事業を開始した。10年に設立したニプロ現地子会社も含め、15年度にはインド全体で売上高約80億円を目標に事業を展開する。