富山化学とエーザイは、共同開発した抗リウマチ薬「T‐614」(一般名:イグラチモド)の国内承認申請を行ったと発表した。
「T‐614」は、富山化学が創製した新規疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD)。1998年にエーザイとライセンス契約を締結し、両社で共同開発を進め、2003年9月に富山化学が国内承認申請を行った。
しかし、関節リウマチ(RA)治療の急速な進歩を受け、標準治療に対する「T‐614」の上乗せ効果について、有効性・安全性に関するデータが必要と判断。09年3月に承認申請を一旦取り下げ、追加試験を実施していたが、今回改めて国内承認申請にこぎつけた。
国内で実施した「T‐614」の追加試験は、メトトレキサート(MTX)で効果不十分なRA患者を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験。それによると、MTX+プラセボ投与群に比べて、MTX+「T‐614」併用群は、主要評価項目の24週時におけるACR20反応率の有意な改善が認められた。
この結果を受け、標準治療薬のMTXに対する「T‐614」の上乗せ効果が確認できたとして、今回再申請を行った。
「T‐614」の承認取得後は、大正富山医薬品とエーザイが、それぞれ2ブランド2チャネルでプロモーションを行う。