厚生労働省は、経口抗凝固薬のワルファリンカリウムについて、成人の初回投与量を維持量と同じ1~5mgに見直すことを7日、薬事・食品衛生審議会医薬品第一部会へ報告した。1962年の承認時に決めた現行の初回投与量は20~40mgだが、現在の一般的な用量から3~8倍乖離していることが、エーザイの調査によって明らかになったため、実態に合わせることにした。
厚労省によると、ワルファリンに対する感受性は個人差が大きく、血液凝固能検査を踏まえて投与量を決めているため、重篤な出血事故は発生していないと見られる。ただ、現行の承認用量は過量で、「万が一の副作用発現」が懸念されることから、用法・用量を変更し、医療機関に周知を図ることにした。
日本血栓止血学会からも要望が出ていた。添付文書の使用上の注意はすでに改訂している。