薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会は14日、製造販売後調査が終了したスイッチOTCのリスク区分の定期見直しで、風邪用内服薬「アンブロキソール」を第2類へ引き下げ、再発カンジダ用膣剤「イソコナゾール」を第1類に据え置くことを了承した。また、漢方製剤のリスク区分の全面検証の結果、一律に原則第2類とする現行の取扱いを継続する方針を決めた。いずれも下部組織の調査会がまとめた案をパブリックコメントにかけたところ、目立った反対はなかった。
アンブロキソールについては、特段問題になる重篤な副作用が見られず、気道粘膜分泌促進作用を有する類似成分の塩酸ブロムヘキシンを含有する鎮咳去痰薬が第2類で流通していることを踏まえ、登録販売者が対応すれば販売できる第2類に変更しても支障がないと判断した。年内をメドに厚労省が告示する。
イソコナゾールは、膣カンジダの再発を繰り返している場合に受診勧奨する必要があることなどから、引き続き第1類のまま薬剤師の介入を義務づける。
一般用漢方は、個人の体質や症状など「証」に合わせて製剤を選択する特性を考慮して、薬剤師や登録販売者が対面で情報提供すべきと結論づけた。パブリックコメントでも「作用が緩和で安全なイメージが定着しているが、慢性的な継続投与・証を見極めない投薬は消費者を危険にさらす可能性がある」など区分引き下げに慎重な意見が出ていた。現行の233処方のほか、4月までに承認基準が策定されている新たな30処方も、年内をメドに第2類として告示する。